桜の染色

実の染色

(下)ウールと(上)原毛の染色

 実の染色は品種の違いで色が異なります。実にはアントシアンという色素が含まれており、紫色のブドウの皮や赤カブと同じように染まります。試みに巨峰の皮とサクラ実の染色をして比較したら、共にほぼ同じような紫色の液体ができました。付着させる素材で、染まる色が異なります。 お年寄りやお子さんたちが染色する時には、火を使わないで、染めた液を和紙に染み込ませて楽しむ方法があります。

落ち葉の染色

 紅葉の頃は、サクラの葉は朝夕の光に反射して輝いています。色が日々刻々と変化する過程を楽しみ、風が吹いたら落ち葉を拾い集めます。その頃になると出掛ける時にショッピングバックが欠かせません。

落ち葉を拾いに公園へ。
落ち葉が綺麗です。

落ち葉の染色液の作り方

 落ち葉で染色するには2通りの方法があります。1つはそのままを煮て染める方法です。 もう1つは、落ち葉を発酵させ葉液を抽出して染める方法です。

1)煮て染色液を抽出

水から煮出して10分後
20分後
30分後 液の色が濃い
染液の様子
染液の中に布を入れた状態

2)発酵させて染色液を抽出

発酵した落ち葉染液

 落ち葉を集めて洗浄してから、葉をポリバケツの中たくさん詰め込みます。それから水を入れ、ビニールで密閉して冷暗所に3カ月位置いておきます。3ヶ月後には写真のような発酵したさくら葉液ができます。
 この方法で染色すると、さくらの香りが布や毛にのこることです。これは時間の要する染液つくりですが、この液で染色したベストやショールを身につけると、ほのかな香りがするので気に入っています。染めて2年以上過ぎても香りは残っております。

枝からの染色液の作り方

 冬になると剪定した枝で染めるため、サクラがいつどこで剪定されるかを行政や知り合いなどから情報収集をします。剪定されたばかりの枝を煮出すと、そこから濃い赤ワインのような色ができます。何回も煮て赤ワインの色を抽出します。それを染めると綿でも絹でも赤く染まります。

 しかし枝を入手しても染める時間がない時は、バケツに生けておきます。春になると小さな蕾は膨らんで可憐な花が咲いて、私はその生命力に再び感動させられます。

 こうして染めた布地や糸などで、縫ったり編んだりして服を作り、それを着ることも楽しいのですが、つくるたびに感じることは、大量生産したものでは味わえない、自分らしい面白さの発見です。

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