カレーグランプリ 2016 について

私は毎年カレーグランプリ会場の片隅でお茶屋です。カレーグランプリの出店者が進化していることは、自分の売り上げをみてもひしひしと感じます。それは、カレー店だけがエントリーしていたカレーグランプリに、和食料理店をはじめ、喫茶店や鉄板焼き店までが自慢のカレーで勝負に出ているからです。
出店者は厳しい予選を勝ち抜いたからこそ、カレーの種類や飲み物まで工夫しているため、我がお茶屋の売り上げは阻止されました。だからこそ神田はカレーの激戦区と呼ばれるのです。
カレー店だけが参加しているのではありません。このイベントにスポンサー企業も年々増えて、来場くださるお客様にはお土産も増えています。支払いは現金だけ得なく、スイカやカードが使えるようになりましたし、毎回行列のさばき方も上手になり、待ち時間も短くなって、その回転もすみやかになりました。そして、これら全般の活動がますます進化しているのと同時にボランティアの学生さんの行動と意識が変わっているように思います。
ボランティアグループは、明治大学のまちづくり道場の皆さんが50名体制で参加してくれていて、そろいのジャケットでキビキビ動いてくれます。昨年までと比べて、今年は瓶やペットボトル、カレーの容器の形状が異なる中で、手間をかけて、これらの容器をジャンル別、大きさ別にきちんと分けてごみ処理をしてくれるようになりました。彼らのリーダーは、手際よく人の配置を考え、お客様の誘導もスムーズになるよう全体の運営が上手になっているのです。カレー店の行列もお客様には丁寧な案内でその成長ぶりは見事だと思います。
今年は天気が良かったからか、来場者の数は2日間で延べ45,000人でした。会場はカレーを買う行列も長く、食べる場所が充分とれないのが残念です。男子トイレに行列ができているのをみて、男性の参加者が圧倒的です。
個人的な希望ですが、カレーには四季が欲しい。もっと秋の食材に使ってもらえないものか。そして、高齢者や女性の参加が増えるような仕掛けはないものか。会場に入った人でも、来場者が多すぎる様子を見ると、高齢者や障碍者は、この混雑で買うことができるのか、食べられるのか、盛り上がった場であってもためらいます。私の知り合いは、2度来て、諦めて帰えりました。
元気な人ばかりのイベントでなく、授乳やおむつ変えができる配慮があれば、良いのです。いつか女子トイレの行列も見たいものです。

明治大学 まちづくり道場の皆さん
by
関連記事